この本との出会い
娘の友達のお姉ちゃん(中学生)が瀬尾まいこさんが好きだと聞いて、
「瀬尾まいこさん、いいよね!」「どの本読んだ?」と盛り上がりました。
彼女のおすすめが、この本でした。センスいいです。
心に残った言葉
主人公さくらの前に、兄を名乗る青年が突然現れます。
しかも、明らかに一回りは年下の彼は、さくらのことをよく知っている様子。
まるで、サスペンスのような始まりなんですが、物語は緩やかに進んでいきます。
「さくらって、いまだに先に生まれたほうが兄っていうシステムを導入してるの?」
瀬尾まいこ『春、戻る』
このセリフ、面白いです。とても印象に残りました。
私も先に生まれた方が兄と思っていたのですが・・・
「お兄さん」は何者か分からないのに、人懐っこくて、マイペースだけど、憎めなくて、いつのまにかさくらの生活に溶け込んでいきます。
さくらの婚約者の山田さんも素敵な人です。
「お兄さんなのかどうかはおいておいたとしても、さくらさんを大事にしている人は、僕にとっても大事な人ですから」
瀬尾まいこ『春、戻る』
山田さんのこのセリフ、かっこいいですね。さくらは嬉しかったでしょうね。
大事な人を大事にしてくれる人が、自分にとっても大事な人と思うのは当たり前のようで、なかなか難しかったりもします。
山田さんは本当に心の大きい人です。こんな山田さんだから、さくらは安心して心の蓋を開けることができたんでしょうね。
「思い描いたとおりに生きなくったっていい。つらいのなら他の道を進んだっていいんだ。自分が幸せだと感じられることが一番なんだから」
瀬尾まいこ『春、戻る』
さくらが仕事を辞めることを決断し、仕事を投げ出すふがいなさに落ち込んでいるときに、校長先生が言ってくれた言葉です。
温かくて、優しい言葉です。
自分が落ち込んでいるときに、こんな言葉をかけてもらったら安心できるだろうなあ。
感想
謎の多いお兄さんが登場する、不思議な人間関係の物語なんですが
温かくて、優しい気持ちになれます。
誰にでもつらい記憶はあると思います。
さくらの心がほぐれて元気になっていく姿をみながら、自分の心も元気になっていくような感じがします。
さすが、瀬尾まいこさんだなあ。